自分を優先することは「わがまま」?その境界線を見極める方法【相互尊重コミュニケーション講座体験談②】

「自分らしく生きよう」
「もっと自分の気持ちを大切に」

現代社会では、このようなメッセージが溢れています。

自己肯定感を高め、自分の内なる声に従うことの大切さは、多くの専門家が説いています。

しかし、実際にそれを実践しようとすると、心の中にある疑問が湧き上がってきませんか?

「これは自分を大切にしているのか、それとも単なる身勝手なのか?」
「他者への配慮を忘れてはいけないと教わってきたのに…」
「自分の思いを優先して、誰かを傷つけたらどうしよう…」

誠実で思いやりのある人ほど、「自己優先」と「他者配慮」のバランスに悩み、行動を躊躇してしまいます。これは、あなただけの特別な悩みではありません。むしろ、繊細で責任感のある人が必ず通る道なのです。

真の「自分軸」とは、他者を無視した自己中心的な生き方とは根本的に異なります。

真に「自分を大切にする」ことは、他者との関係を損なうものではなく、むしろ相互の関係性をより深く、より真摯なものへと昇華させる智慧なのです。

本日は、かつて同じように「自分軸とわがままの違い」に迷い、答えを見つけられずにいた3名の方々が、どのようにしてその霧を晴らし、自他共に尊重できる心地よいコミュニケーションを実現したのか、その体験をお届けします。

この記事が、あなたの人生の羅針盤を調整する一助となることを願っています。

目次

二者択一の苦しみから見つけた新たな道

【いしの まいさん】白黒思考からの解放

Q.コミュニケーションにどんな課題を感じていましたか?

A.「”我慢する”と”言いすぎる”」「”自分軸”と”わがまま”」、この違いがわからずモヤモヤし、「自分を大切に!」って、一般的に言われている考えに惑わされている感じでした。相手への思いやりを大切にと教育されてきた過去との不一致感もありました。距離感も、他人には壁を作り踏み込めない、家族には境界線なく言いたい放題という状況でした。

Q.課題がどのように解決し、予想外に良かったことは何ですか?

A.自分と相手のどっちかだけを大切にする必要はないと気付かされました。 そこから、どっちかを選択しないといけないと思っていた思考(白黒思考)が緩められました。その思考が今まで苦しかったけど、その思考のお陰で自分は守られてきたんだと感じ、黒歴史だと思っていた自分の過去を愛おしく思えるようになりました。また、ネガティブな出来事があった時も、相手は”どうしてそんな言動をしたのだろうか?”と、一旦立ち止まる事ができるようになり、相手との衝突が減りました。

【渡辺佳菜より】
まいさんの体験談から浮かび上がるのは、多くの人が陥る「二項対立の罠」です。自分か相手か、我慢か主張か。この究極の選択に苦しまれていたのですね。そして、過去の自分を「黒歴史」ではなく「守ってくれていたもの」として再評価できたこと、これは本当に美しい気づきです。

まいさんが手に入れたのは、「どちらか」ではなく「どちらも」という統合的な視点です。相互尊重コミュニケーションの本質は、まさにここにあります。自分と相手、両方を大切にする第三の選択肢。この新しい視座により、他者の行動の背景を想像する余裕が生まれ、結果として衝突が減少したのです。素晴らしい変容です。


【えんどう 有里さん】講師として求めた、より深い学び

Q.コミュニケーションにどんな課題を感じていましたか?

A.脳科学的親子のコミュニケーション講座や自己肯定感の講座をお母さんたちに向けてお伝えする講師をしております。その中で、より一層お母さんが自分も大切にするのは大事、そしてそれと同時に子どもを含めお互いに気持ちの良い関わり方をするにはどうしたらいか?もっと学びが欲しかった。

Q.課題がどのように解決し、予想外に良かったことは何ですか?

A.この相互尊重コミュニケーションでは『相手が自分を好きになる関わりを』という言葉がありこの言葉に大変感銘を受けました。自分ももちろん大切にする。その上でわかりあう努力をする自分を持つ!ということが今多くある自分を大切にという講座や情報とは違ってとても大切なことだと強く思えました。トレーニングもたくさんあって練習ができるので実践型で腑に落ちやすく、仲間もいるので励みになります。さらに自分の意見を言えるようになるための大切なことも学べて、このあと自分の講座生さまにも伝えていけるのが楽しみでなりません。

【渡辺佳菜より】

有里さんは、すでに講師として活動されている中で、さらなる学びを求められました。その探究心と向上心に深く感銘を受けます。「自分を大切に」というメッセージだけでは不十分だと感じ、「相互の関わり」という観点を求められていたのですね。

『相手が自分を好きになる関わり』という概念に感銘を受けてくださったこと、とても嬉しく思います。これは決して相手に合わせることではありません。自分の軸を持ちながら、相手との真摯な対話を重ねることで、お互いがより良い自分でいられる関係性を築く。この両立こそが、相互尊重の真髄です。有里さんが、この学びを受講生の皆様に伝えていかれることを、心から応援しています。


【加藤みほさん】「嫌われない」から「自己表現」への転換

Q.コミュニケーションにどんな課題を感じていましたか?

A.コミュニケーションの学びは、子育てに生かしたくて心理学をベースのものを8年ほど続けていました。 改善したことはとても多かったのですが、子育てのステージやライフステージが上がるにつれ、潜在意識や自分と向き合うことにばかりフォーカスすることに違和感を感じるようになっていました(どちらも大切な視点であることは実感しているのですが)。 もっと、社会と関わる中で、より実践的なコミュニケーションを学んでみたいと感じていました。 また、初対面の方とも関係性を築けるコミュ力が欲しいと思っていました。

Q.課題がどのように解決し、予想外に良かったことは何ですか?

A.コミュニケーション=自己表現という視点、そして、「相手がもっと自分のことを好きになる関わりを」という考え方が目から鱗で大きな気づき発見でした! ずっと「相手に迷惑をかけない、相手を不快にさせない、嫌われないように」が、コミュニケーションのベースにあったことに気づきました。 幼少期からずっと、まわりの顔色を伺って調和を保とうと頑張ってきたけれど、あれ? 必要ないのかも? と思えたのは、このタイミングで受講して良かったと思った瞬間でした。 変えたい! と思ってから、コミュニケーションのとり方が変わり、人と関わることが不安よりも楽しみを感じられるようになっています。

【渡辺佳菜より】 みほさんの8年間にわたる学びの旅、本当に素晴らしいです。そして、内面的な学びから、より実践的な社会との関わりを求めて新たな一歩を踏み出されたこと。これは、みほさんの成長の証です。長年、周囲の顔色をうかがい、調和を保つことに心を砕いてこられたのですね。本当にお疲れさまでした。

みほさんの大きな転換点は、コミュニケーションを「防御」から「表現」へと再定義されたことです。「嫌われないように」という消極的な姿勢から、「自分を表現する」という積極的な姿勢へ。この視点の転換により、人との関わりが「不安の源」から「楽しみの源」へと変化したのです。これは、人生を豊かにする素晴らしい発見です。


今日から始められる気づきのワーク

3名の体験談から、何か感じるものはありましたか?

もし「自分軸」と「わがまま」の境界線で迷っているなら、今日から実践できるシンプルなワークをご紹介します。

何か決断を迫られた時、心の中でこう問いかけてみてください。 「この選択は、自分と相手、両方を尊重しているだろうか?」

例えば、友人からの誘いを検討する時。

「断るのは申し訳ない…」という罪悪感に囚われるのではなく、 「今の私の状態で参加したら、心から楽しめるだろうか?誠実に断ることが、お互いのためになるのでは?」と考えてみる。

この問いかけの習慣が、あなたに「自他共に大切にする」という、真の自分軸をもたらしてくれるでしょう。

迷いは成長への第一歩

今回ご紹介した3名の方々の共通点は、「自分か相手か」という苦しい選択から解放され、「自分も相手も」という統合的な視点を獲得されたことです。

真の「自分軸」とは、頑固な自己主張ではありません。

それは、自分の真実を大切にしながら、同時に他者の存在も尊重する、柔軟で温かな在り方です。

そして、この姿勢こそが、あなたを「身勝手な人」ではなく、「信頼できる誠実な人」として、周囲に認識させるのです。

もし、あなたが彼女たちのように、二者択一の迷路から抜け出し、柔軟な自分軸を確立したいと願うなら。

私たちと共に、相互尊重コミュニケーションを学んでみませんか。

「自分を優先すること」と「他者を思いやること」は、決して対立しません。

その心地よい調和を、あなたも必ず実現できるはずです。

あなたの答えを見つけるために

次回は、【テーマ③:「断れない」「NOが言えない」自己犠牲】というテーマで、また新たな視点からの体験談をお届けします。どうぞご期待ください!

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