感情的な自分を許せない…そんな悩みから解放される方法【相互尊重コミュニケーション講座体験談①】

夜、静まり返った部屋で、眠る子どもの顔を見つめる。

「今日も、また怒ってしまった…」

心の中で何度も繰り返される自責の念。感情をコントロールできなかった自分への失望。本当は優しく接したかったのに、気づけば声を荒げていた。そんな日々の繰り返しに、心が疲れ果ててしまう。

「私は、母親失格なのかもしれない」

そんな思いに押しつぶされそうになりながら、明日こそはと誓っても、同じことの繰り返し。この負のスパイラルから、どうすれば抜け出せるのだろうか。

もしあなたが今、このような苦しみを抱えているなら、どうか最後まで読んでください。

はじめまして、渡辺佳菜です

子育てという仕事は、世界で最も尊い使命であると同時に、精神的・肉体的に最も過酷な挑戦でもあります。感情が高ぶってしまうことは、決してあなたの人格の問題ではありません。それは、あなたが全身全霊で子どもと向き合っている証なのです。

しかし、この苦しみから解放される道があるとしたら?

自己批判に費やしていた時間を、自分と家族への愛情に変えられるとしたら?

本日は、かつて同じような悩みを抱えていた3名の方々が、どのようにして感情のコントロールを身につけ、穏やかな日常を取り戻したのか、その実体験をご紹介します。

きっと読み終わる頃には、「私にも変われる可能性がある」という希望が、あなたの心に芽生えているはずです。

目次

感情のコントロールに苦しんだ3人の変化の物語

【山本 あやのさん】断れない性格が招いた家族への八つ当たり

Q.コミュニケーションにどんな課題を感じていましたか? A. 誘いやお願いをうまく断れず、つい「いいよ」と引き受けてしまうことが多く、気づけば自分のキャパを超えていて、心に余裕がなくなっていました。そのしわ寄せが家族に向かってしまい、イライラして八つ当たりすることもあり、自己嫌悪の悪循環に陥っていました。

Q.課題がどのように解決し、予想外に良かったことは何ですか? A.「断る=相手を傷つける」という思い込みがあったのですが、「境界線」という考え方や「相手がもっと自分を好きになるコミュニケーション」という視点に出会い、安心して線引きできるようになってきました。また、苦手だったブレイクアウトルームも、今では初めましての方との会話が楽しみになるほど心が軽くなりました。

【渡辺佳菜より】

あやのさんの体験談から見えてくるのは、「優しさの罠」に陥っていた状態です。他者への配慮が、結果的に最も大切な家族を傷つけることにつながっていた…この矛盾に気づき、変化を選択された勇気に心から敬意を表します。

ポイントは「バウンダリー(境界線)」の概念を理解し、実践されたことです。「NO」と言うことは、相手を拒絶することではなく、お互いを尊重するための健全な行為なのだと理解されたことが、大きな転換点となりました。自分の心のエネルギーを適切に管理することで、家族との関係性も自然と改善されていったのです。


【M.Tさん】親子のすれ違いに悩み続けた日々

Q.コミュニケーションにどんな課題を感じていましたか? A. 何か注意されると、自分のミスを必要以上に気にしてしまったり、悩んでしまったりすることがありした。親子のコミュニケーションでも、コミュニケーションミスがあった時に、説明をして軌道修正をしようとするものの、うまくいかず、モヤモヤしていました。

Q.課題がどのように解決し、予想外に良かったことは何ですか? A.まだ十分にはできませんが、気にしてしまうことに関しては、自分の反省する部分と、相手の問題として切り離すところはあるか?と意識するようになりました。また親子関係でも、前はコミュニケーションなどでミスがあった時、分かってもらおうとして、かえってぶつかった所があったのが、伝えたいことは伝えたしと(自己表現の一旦受け止めてから伝える)、相手の態度にモヤっとする時もありますが、それには反応せず距離を取ることで、子どもと落ち着いて話せることが増えたように感じます。

【渡辺佳菜より】

M.Tさんの体験は、多くの親御さんが共感される内容だと思います。責任感の強さゆえに、すべてを自分の問題として背負い込んでしまう…その重荷は相当なものだったでしょう。

重要な変化は「責任の境界線」を引けるようになったことです。自分が改善すべき点と、相手の領域を区別する。この視点により、過度な自責から解放されました。また、親子関係においても、「伝える」という自分の役割を果たした後は、相手の反応に振り回されない。この適度な距離感が、かえって良好な関係性を生み出しているのです。


【Aさん】自分も他人も許せなかった完璧主義

Q.コミュニケーションにどんな課題を感じていましたか? A.自分が許せない、相手にも厳しい。

Q.課題がどのように解決し、予想外に良かったことは何ですか? A.相手に厳しいことは、年を重ねるごとに自覚し、改善してきていました。でも1番は自分に厳しかったんだと分かりました。自分をゆるめて許していこうと思います。境界線については、意識したことなかったです。自分の境界線を知ることは、相手にも自分のスタンスがわかりやすいし、自分や相手を守ることができると感じました。また、イラっとしたときに、この人、境界線超えてきたなーと客観的になって、感情が落ち着きます。

【渡辺佳菜より】

Aさんの簡潔な言葉の中に、深い苦悩と大きな気づきが込められています。「自分に一番厳しかった」という発見は、多くの方にとって共感できる内容ではないでしょうか。

変化の鍵は、感情を客観的に観察する「メタ認知」の力を身につけたことです。「境界線を越えてきた」という客観的な判断基準を持つことで、感情に支配されるのではなく、感情を観察者として見守れるようになった。この視点の転換が、心の平穏をもたらしているのです。


今すぐ実践できる感情コントロール法

3人の体験談を読んで、何か感じるものはありましたか?

もし、感情的になりやすい自分を変えたいと思っているなら、今からできる簡単な練習があります。

それは「感情の観察者になる」という方法です。

怒りを感じたら → 「あ、私は今怒っているんだな」

罪悪感に襲われたら → 「うん、罪悪感が湧いてきているね」

このように、自分の感情を第三者的に観察し、心の中で静かに認めてあげるのです。

驚くことに、この簡単な習慣だけで、感情の波に飲み込まれることが少なくなり、冷静さを保ちやすくなります。

あなたの苦しみに寄り添いたい

今回ご紹介した3人の方々には、ある共通点があります。それは、「すべて自分の責任」と背負い込んでいた重荷から、「境界線」や「責任の分離」という新しい考え方を取り入れることで、自分と感情の間に健全な距離を作れるようになった、ということです。

感情的になることは、心が弱いからではありません。

自分を責めることは、人格に問題があるからではありません。

単に、自分と他者を大切にしながら関係を築く「健全な距離感」の取り方を、これまで学ぶ機会がなかっただけなのです。

もし、あなたが彼女たちのように、自責の念から解放され、心穏やかに大切な人と向き合える自分になりたいと願うなら。

私たちと一緒に、相互尊重コミュニケーションを学んでみませんか。

あなたは決して一人ではありません。

その苦しみを乗り越える道は、必ず存在します。

変化への第一歩を踏み出すために

次回は、【テーマ②:「自分軸」と「わがまま」の境界線が分からない】というテーマで、また違った角度からのお悩みと解決への道筋をお伝えします。どうぞお楽しみに!

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