|相互尊重コミュニケーション®︎ パートナーシップ講座 開催レポート

「私は私、あなたはあなた」を、壁にしないために

目次

相手に興味を持つことから始まる、あたたかなコミュニケーション

「なんで、そう思ったの?」
「どうして、そう決めたの?」

     

何気ない問いかけでも、

相手には責められているように

響くことがあります。

       

だからこそ私たちは、

相手を傷つけないように

慎重に言葉を選びます。

    

けれど、

責めないことだけを意識するあまり、

知らず知らずのうちに相手との間に

距離をつくってしまうこともあるのかもしれません。

      

相互尊重コミュニケーション®︎・パートナーシップ講座の第4講義では、

「問い」をテーマに、

自分と相手の関係を見つめ直す時間がありました。

    

第1講義から第3講義まではアーカイブで受講され、

今回初めてリアルタイムで参加された木田春美さん。

     

講義で受け取ったのは、

問いかけの技術だけではありませんでした。

    

それは、

相手を尊重することと、

相手に関心を向けることはつながっている、という気づきです。

     

「責めない言葉」を選んでいたはずなのに

講義では、責めるように聞こえやすい

「なんで?」を、

相手を応援する問いへ変換するワークが行われました。

    

春美さんが選んだ言葉は、こんなものでした。

    


────────
「あなたがそう思って、

そう決めたなら、いいんじゃない」
────────

     

相手の決断を否定しない、

尊重のある言葉です。

     

けれど春美さんは、

この言葉が受け取り方によっては、

「あなたが決めたなら、私は関係ないよ」とも

聞こえるかもしれない、と気づかれたそうです。

       

相手の人生に踏み込みすぎないこと。
相手の選択を、自分のものとして背負わないこと。

それは大切なことです。

     

ただ、尊重しようとするあまり、

相手が何を感じているのか、

なぜその選択に至ったのかに

関心を向けることまで手放してしまったら。

    

そこには少し寂しいすれ違いが

生まれるのかもしれません。

       

問いは、「あなたを知りたい」というサイン

講義のなかで、

相互尊重コミュニケーション®︎協会代表理事であり、

この講座を主宰する渡辺佳菜は

こんな言葉を伝えたそうです。

      


────────
「言葉に興味を持つんじゃなくて、

その人に興味を持つんだよ」
────────

      

正しい言い回しを探すことよりも、

目の前にいる人に関心を向けること。

     

「どんな思いで決めたのだろう」
「何を大切にしているのだろう」

     

問いは、

答えを引き出すためだけにあるのではなく、

「あなたのことを知りたい」という思いを

届けるためにもあるのだと思います。

     

この学びに触れたとき、

春美さんは20年以上前に上司から言われた

「もっと人間を好きになれ」という言葉を

思い出されたそうです。

     

当時は意味がわからなかったその言葉が、

今になって少しわかった気がした。

      

人を好きになることは、

誰とでも仲良くなることではありません。

    

相手に同意し続けることでも、

人生に踏み込みすぎることでもない。

    

その人の言葉の奥にある思いを、

知ろうとしてみること。

      
違う人間だからこそ、

「そう感じるんだね」と受け取ってみること。

        

それが、

人に興味を持つということなのかもしれません。

      

境界線は必要。でも、壁にしなくていい

春美さんは同時に、

「私は私、あなたはあなた」という境界線を、

自分が少し違う意味で使っていたかもしれない、

とも気づかれました。

      

自分と相手を分ける境界線は必要です。

相手の感情をすべて背負い込まなくていいし、

相手の選択を代わりに決める必要もありません。

     

でも、その境界線が心を閉ざす壁になってしまうと、

「相手のことだから」「私には関係ないから」と、

関心まで遠ざけてしまうことがあります。

    

「あなたはあなたのままでいい」

そして、

「あなたのことをもう少し知りたい」

       

その両方を大切にできたとき、

無理のない、あたたかな関係が

育っていくのだと思います。

自分のなかにいた「罪悪感おばけ」

講義ではさらに、

春美さんが無意識に抱えていた

「罪悪感おばけ」への気づきもありました。

     

「申し訳ございませんが」と話し始め、

最後にも「本当に申し訳ございません」と重ねてしまう。

    

相手を大切にしたい気持ちから選ぶ言葉が、

いつしか「私が悪いのかしら?」という

負のループをつくってしまうことがある。

     

誠実に伝えることと、

自分を責め続けることは違います。

     

渡辺が春美さんにかけた、

    


────────
「人は、はるさんが思ってる以上に

あったかいよ」
────────

     

という言葉は、そんな心に

そっと届いたのではないでしょうか。

      

傷つくのが怖くて、

傷つけることも怖くて、

私たちはつい慎重になりすぎます。

     

それでも、

相手に少し興味を向けてみる。

     
自分の怖さや罪悪感にも、

「そう感じていたんだね」と寄り添ってみる。

     

そんな小さな一歩から、

「わたしの味方はわたし」と思いながら、

誰かとあたたかくつながる道が始まるのだと思います。

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