人との距離感が上手な人は、仕事ができる人


仕事ができる人には、
共通する力があります。

それは、目の前の相手との
「ちょうどいい距離」を見つける力です。

近づくことも、
待つこともできる人は、
信頼を積み重ねていきます。

目次

距離感は、ただのマナーではなく「相手への理解」だと思う

「仕事ができる人」と聞くと、
どんな人を思い浮かべますか?

仕事が早い人。
知識や経験が豊富な人。
決断力がある人。
周りをまとめる力がある人。

もちろん、どれも大切な力です。

でもわたしは、
そこにもうひとつ、
とても大切な力があると思っています。

それは、人との距離感を整える力です。

これは、わたしがこれまで
ビジネスの場でも、
人を育てる場でも、

そして議員として
さまざまな方と関わるなかで、
何度も感じてきたことです。

人との距離感が上手な人は、
信頼されます。

そして結果として、
仕事を前に進めることができます。

なぜなら仕事は、
能力だけで完結するものでは
ないからです。

誰かと協力し、
言葉を交わし、
役割を分け合い、

ときには
意見の違いを越えながら
進めていくものです。

その土台にあるのが、
「相手との距離感」なのだと思います。

「仲がいい」と「馴れ馴れしい」は違う

人と打ち解けることは、
とても素敵なことです。

話しやすい関係。
相談しやすい関係。
困ったときに声をかけ合える関係。

そんなつながりがあると、
仕事も日常もあたたかくなります。

ただ、
「仲がいいこと」と
「馴れ馴れしいこと」は、
同じではありません。

「距離が近いこと」と
「距離感がないこと」も、
違うのです。

たとえば、
あなたが誰かについて話すとき。

今、誰について話しているのか。
その人と自分は、どのような関係にあるのか。
その話を聞いている人にとって、その内容はどんなふうに届くのか。

そして何より、
その話をどの場面で、
どのタイミングでするのか。

そこまで考えられることは、
相手を尊重することにつながります。

どんなに悪気がなくても、
相手の事情や立場を
想像せずに踏み込んでしまうと、
関係のなかには小さな摩擦が生まれます。

「あれ?」
「おや?」
「なんだか、少し違和感があるな」

そんな言葉にならない感覚が
積み重なると、
いつの間にか信頼が
薄れてしまうこともあります。

今、わたしはどの距離で話しているだろう

本当の意味で仕事ができる人は、
お相手の立場をよく見ています。

そして、
時と場によって
距離を整えています。

親しい関係だからといって、
いつでも同じ言葉を使うわけではない。

信頼している相手だからといって、
確認なしに相手の時間へ
入り込むわけではない。

反対に、遠慮しすぎて
何も言わないわけでもありません。

必要なときには、
きちんと一歩踏み込む。

伝えにくいことも、
相手を大切にしながら伝える。

助けを求めている人がいたら、
そっと手を差し伸べる。

この「近づく」と「離れる」のバランスを、
その都度考えられる人は強いなと思います。

そのために必要なのが、
メタ認知的な視点です。

少し難しく聞こえるかもしれませんが、
言い換えるなら、
自分を客観的に見る力です。

「今のわたしの言葉は、相手にどう届くだろう」
「わたしは、自分の都合だけで話していないだろうか」
「相手は今、この話を受け取れる状態だろうか」
「今は踏み込むとき? それとも、待つとき?」

そんなふうに、
自分と相手と、
その場の空気を一緒に見ていくこと。

それができると、
言葉の選び方も変わってきます。

相手の時間も、心の領域も大切にする

距離感を整えるとは、
冷たくなることではありません。

むしろ、
お相手を大切にするための
あたたかな配慮です。

✔︎相手の時間を必要以上に奪わない。

✔︎聞かれていないことまで、
 無理に聞き出そうとしない。

✔︎立場や役割を越えて、軽く扱わない。

✔︎相手が大切にしている境界線を、
 勝手に越えない。

それは、
「相手の人生には相手の領域がある」と
理解することでもあります。

      

一方で、
境界線を意識することは、
壁をつくることではありません。

✔︎相手の表情がいつもと違うとき。

✔︎言葉にはしていないけれど、
 助けを求めているように感じるとき。

✔︎大切な決断の前で、その人が迷っているとき。

そんなときに、
「大丈夫ですか?」
「何かできることはありますか?」
と声をかけられる。

必要な一歩を踏み出せることもまた、
距離感を整える力のひとつです。

相互尊重は、距離を測ることから始まる

相互尊重コミュニケーション®︎で
大切にしているのは、
自分も相手も、
どちらも大切にすることです。

自分の思いを押し込めて
相手に合わせ続けることでもない。

相手のことを考えず、
自分の思いだけを通すことでもない。

「わたしはどうしたいのか」
「相手は何を大切にしているのか」
その両方に目を向けながら、
ちょうどいい距離を探していくこと。

距離感は、
ただのビジネスマナーではありません。

それは、目の前の人を
ひとりの人として理解しようとする
姿勢そのものです。

言葉を選べる人。
相手の時間を尊重できる人。
越えてはいけない一線を知っている人。

そして、
必要なときには勇気を持って近づける人。

わたしは、
そんなふうに人との距離を整えられる人こそ、
本当の意味で仕事ができる人だと思っています。

今日、誰かと話すとき。

「今、わたしはどんな距離で、
 この人と向き合っているだろう?」

そんな問いを、
心のなかにひとつ置いてみてください。

きっとそこから、
相手との関係も、
あなた自身の仕事のあり方も、
少しずつ変わっていくはずです。

    

一般社団法人
相互尊重コミュニケーション協会代表理事 
渡辺 佳菜

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次