「寄り添いたい」と思うほど、迷うことがある
相互尊重コミュニケーション®︎
認定講師養成講座、
第4期の学びがスタートしました。
今期からご参加くださっているYokoさんは、
看護を学んでいた学生時代から、
ずっと心のなかで
問い続けてきたことがあるそうです。
「相手の思いに寄り添うって、
どういうことなんだろう?」
看護の現場でも、
家族との日常でも、
人と関わる場面には、
言葉だけでは受け取れない
思いがあります。
元気そうに見えても、
ほんとうは疲れているかもしれない。
「大丈夫」と言っていても、
誰かに気づいてほしいのかもしれない。
だからこそ私たちは、
相手を大切にしたいと思うほど、
「この言葉を言ってもいいのかな」
「嫌な気持ちにさせないかな」と
立ち止まることがあります。
Yokoさんも、
さまざまな人と関わるなかで、
ご自身なりに
「寄り添う」ということを感じ、考え、
少しずつ理解を深めてこられたそうです。
それでも、迷うことがある。
その迷いは、
相手を大切にしたいという
優しさから生まれるものかもしれません。
そして同時に、
自分が傷つかないために、
無意識に身を守ろうとする気持ちが
隠れていることもあるのかもしれません。
相手を思いやることと、
自分を守ること。
どちらが正しくて、
どちらが間違っている、
という話ではありません。
ただ、自分のなかに
どんな思いがあるのかに気づけると、
目の前の人との関わり方は
少しずつ変わっていきます。
「聞いているつもり」の自分に気づいたとき
今回の第1講義を通して、
Yokoさんはもうひとつ、
大切な発見をされたそうです。
それは、子どもの話を
「聴く」ことについてでした。
自分では、
子どもの話を比較的
よく聞けているほうだと思っていた。
けれど、
あらためて日々を振り返ったときに、
「最近、本当に聴けていたかな?」という
問いが生まれたといいます。
子どもが話しかけてきたとき。
私たちはつい、
次にやるべきことを考えながら
返事をしてしまうことがあります。
家事の途中かもしれない。
仕事の連絡が気になるときかもしれない。
時間に追われている日もあります。
返事はしている。
話も聞いている。
でも、
その子が伝えたかった気持ちまで
受け取れていたかというと、
少し違うこともあるかもしれません。
そして、
「子どものことをちゃんと受け止めなければ」
と思うあまり、
知らず知らずのうちに、
その子の気持ちまで自分が
背負おうとしてしまうこともあります。
大切にしたいからこそ、
抱え込みすぎてしまう。
それは、
子育てに限ったことではありません。
家族、友人、職場の仲間との関係でも、
相手を思うほど
「なんとかしてあげなければ」と
感じることがあります。
けれど、
相手の思いに寄り添うことは、
相手の人生や感情を
すべて背負うことではないはずです。
相手の気持ちを、
相手のものとして尊重する。
自分の気持ちも、
自分のものとして大切にする。
その間にある、
あたたかくて無理のない距離感を
見つけていくことも、
相互尊重コミュニケーション®︎の
大切な学びです。
知っているつもりの自分を、やさしく見つめ直す
「知っているつもりだった」
「できているつもりだった」
そんなふうに思っていた
自分に気づく瞬間は、
ときに少し恥ずかしく感じたり、
自信をなくしそうに
なったりするかもしれません。
けれどYokoさんは、
その気づきを
「まだまだ自分のことを知れる」
「まだまだ見つめ直せる」と、
前向きに受け取ってくださいました。
できていないことを探して、
自分を責めるためではなく。
今の自分をそのまま見つめて、
「私はどうしたいのだろう」
「相手とどんな関係を
つくっていきたいのだろう」と
問いかけていくために。
学びとは、
何か完璧な自分に
変わるためのものでは
ないのかもしれません。
すでに自分のなかにある
優しさや願いに気づき、
それを自分らしく
使えるようにしていくこと。
自分を否定するのではなく、
自分の味方になりながら、
一歩ずつ選び直していくこと。
講座では、
日常のコミュニケーションに生かせる
実践も交えながら、
和やかな時間が流れています。
振り返るだけで終わらない、
少し心が弾むような学びも、
この講座ならではです。
これから5か月間、
Yokoさんがどんな自分に出会い、
どんな思いを見つけていかれるのか。
その歩みが、
Yokoさんご自身にとっても、
周りの大切な方々にとっても、
あたたかな変化に
つながっていくことを
楽しみにしています。
まずは今日、
目の前の人の話を
少しだけゆっくり聴いてみる。
そして、
自分の心の声にも
同じように耳を傾けてみる。
そんな小さな一歩から、
関係性はきっと、
やさしく変わり始めます。

